love love shaver

私のようなフリーランスのデザイナーはあらゆるデザインの依頼を受けます。企業は常に新しい答えを出してくれると期待しながらデザインを依頼してきますが中には自分の感性だけではどうしようもないテーマもあります。例えばコレがそうです。

(今なら絶対NGの社標とブランドロゴの組み合わせもあえて商品認知のためにやりました。)

担当していたのは1980年前後の4年間で、現パナソニック(当時は松下電工のNationalブランド)女性向けラブラヴシェーバー。スピン型と呼ばれる回転刃の時代でした。レディスシェーバーの初期から中期の時代で、中のメカはメンズとほぼ一緒でそれをどうしたら若い女性受けする姿にできるかという仕事です。

このポスターのキャッチコピーの世界感をデザインするのですから私のようなおっさんは裏方に徹します。

全員20代の女性スタッフ4人で特別チームをつくってスタートしたのは良いのですがデザインの評価基準がカワイイかカワイクないか、カッコいい基準がイケてるかイケてないか、1980年当時はそれをクライアントの中年男性や上層部に理解頂くのが大変でした。今思えば当時の I島部長 T木課長 Y本担当 M畑担当には大変お世話になりました。


モデルができたらその都度東京で女性モニター調査をしてこれ以上やったらユーザーは離れるギリギリのアドバンスデザインを探りました。

おかげさまで市場シェアの過半数を3年連続取らせて頂きました。写真はデザイン担当して私の手元に残るES220Pモデルです。業界初の石鹸ぞりOKのウォッシャブル。

このモデルを見ていると私を散々振り回してくれたスタッフ(みちこ・なおこ・やよい・あけみさん)を思い出します。


バブル前期の40年近く前のNational loveloveシェーバーのデザインのお話しでした。

こちらは同じ頃に担当したメンズシェーバー パワースピンWD/ES46(1985年GOOD DESIGN AWRD 60C0446)ですが今見たらデザインとしてはlove love shaver の方が良い感じです。

■私のデザイン2020年から現在まで

■私のデザイン2009年から2020年まで

 

 

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