扇風機を語り明かすトークライブ10周年に呼ばれました

家電全体の芸能人評論家は聞いた事がありますが、扇風機専門の評論家の存在は知りませんでした。その評論家の星野祐毅さんから突然連絡があって、デザウマは5年前からの読者で、今年で星野さんが主宰する「扇風機のことだけを語り明かすトークライブ」10周年記念ライブがあるので、業界初の上下可動扇風機のデザイン開発者としてゲストスピーカーで出て欲しいとの依頼です。

本題に入る前にここはトークライブ当日7月12日4時過ぎの大阪市内の長堀橋の地下二階駐車場です。コロナ禍と荒れ模様のお天気なので車で来ました。ここは思い出深い場所で、私が25才のやんちゃな頃に当時乗っていたシビックRSで友人のベレットGTとよく競争していたところです。この写真の奥から深夜12時頃に二台並んで200mをフルスロットルでスタートして、

写真の先の矢印の地上に出る螺旋通路をどちらが先に上がるかのチキンレースをしていました。途中で車が出てきたらアウトですし、地上に出る螺旋通路までどれだけブレーキを我慢できるかを競っていました。死んでもおかしくないことをして喜んでいた大バカ者の時代でした。ここに立つとあの時のシビックRS京浜のツインキャブの吹きあがり音が聞こえてきます。

そんなことを思い出してミナミの道頓堀方面に歩いて、宗右衛門町の本日の会場「ロフトプラスワンウエスト」に到着しました。

コロナ禍でなかったら70人は入ろうかと思われるライブハウスです。

今日のイベントボードです。私の名もあります。

この方が業界唯一の扇風機評論家の星野祐毅さん。実は星野さんは5年前から今日私がお話しするユーイングDC扇風機「FANDO」のユーザーでした。

今日のお話しは日本の扇風機が東日本大震災を境に節電仕様のDC扇風機になって行った時を振り返り、これからの扇風機を予想して行きます。途中で星野さんから私に振って頂き、お話しさせて頂きます。
これが2011年4月にデザイン依頼を受けて一年後に製品となったユーイングDC扇風機「FANDO」です。

当時のユーイングの深田社長に呼ばれて依頼されたのが「うちは高価格帯の扇風機が無くて、DC扇風機では後発になるので、話題性のある新機能を売りにして競合メーカーと同程度以上の価格で売れるものを考えて欲しい。」でした。

そこで中途半端な斜め上ではなくて業界初の真上モードにできて、夏も冬もサーキュレーターとしてエアコンと相性の良い新機能をつくりました。

さらに真夏の風呂上がりに気持ち良い3分使えるターボ風を搭載しました。逆の話をすると3分以上はDCモーターが焼けるというマイナスの要素を「風呂上がりに気持ち良い3分」というプラスの宣伝機能にしました。

そんな事で2012年の初年度から4年間デザインフォローさせて頂きました。後発の大手家電メーカーの追従を許さず、売れ続けた真上モードの扇風機「FANDO」でしたが今年2月にユーイングの会社そのものが廃業で無くなってしまったのは残念です。

デビューカタログには私の紹介ページをつくって頂きました。

実は扇風機のルーツは江戸時代の日本だったとか、高級扇風機の代表の様になった羽のないDyson は実はどうなのか、などあっという間に過ぎた2時間でした。

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