何度も紹介している出町ふたばの豆餅ですが今日はその味の秘密に迫ります。
出町ふたばは1899年創業(今年で124年)の老舗和菓子店。つきたての柔らかな餅の中にこし餡と赤えんどう豆を包んだ甘さと歯ごたえと塩気のある豆が絶妙なバランスの豆餅。
特にこだわっているのは北海道の美瑛や富良野の契約農家の大きく甘みのある赤えんどう豆と滋賀の羽二重もち米。この二つをセイロで蒸し上げます。
蒸し上がった羽二重餅に僅かに塩を加えて2度に分けて機械で丹念についてきめ細やかなモチモチの生地に仕上げます。
強めに塩味を効かせた赤えんどうをたっぷり混ぜます。
このヒョイと取ったモチ玉のえんどう豆の混ざり具合で豆餅の外見が決まります。
十勝産の小豆は柔らかくなるまで炊いて舌に残りそうな皮取り去りなめらかなこし餡に仕上げて寝かせたものを伸ばしたもち玉に包んで仕上げます。
あの絶妙な豆が表面に出たり埋もれたりの混ざり具合は餡を入れる前の熱々の餅への豆のバラまき具合と餡を包む時の餅の伸ばし具合でした。
豆餅をつくる一連の作業は奥の部屋の中で行われています。
動画があります。
私の順番が近づいてきました。今日は8個買います。
「名代 豆餅」はコロンとしたフォルムに豆の存在感が際立つ、愛らしい見た目です。溶けそうなほどのやわらかさの中に確かな弾力を感じさせる羽二重餅に舌触りがなめらかなこしあん、大きめの赤えんどうがゴロゴロと。
食べる時は押しつぶさないように指3本以上でそっと口に運びます。餅が伸びながら口に入るともち米の甘い風味がやさしく広がり大粒の豆の歯ごたえが次にあって上品な甘みのしっとりとしたこし餡と全体の塩味がバランスよく口の中に広がります。
東京では買えない出町ふたばの豆餅ですが月に一度だけ第3土曜日に日本橋三越本店本館地下1階の 全国銘菓菓遊庵で販売されています。数量限定なので整理券が配られる14時までに列に並ぶのがおすすめです。(販売は15時から)
賞味期限が当日限りの豆餅ですが2~3個残ったパックの隙間に水を含ませて絞って丸めたティッシュを1~2個入れて輪ゴムでしっかりとめて常温で保存すれば次の日の昼過ぎまでは食べられます。但し寒い時期だけです。
和菓子 出町ふたば
京都市上京区出町通今出川上ル青龍町236
075-231-1658
8:30~17:30
定休火曜・第4水曜(祝日の場合は翌日)
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