ハッブルに変わってウェッブ宇宙望遠鏡が稼働開始

オミクロンだウクライナだ線状降水帯だと毎日困難で暗いニュースが続いていますが今日は視点をグーーンと引いて宇宙の話です。1990年に打ち上げられた有名なハッブル宇宙望遠鏡は地上600km上空の軌道を周回して数々の大発見をして引退を迎えました。

変わって新しいウェッブ宇宙望遠鏡が稼働を開始します。ウェッブ宇宙望遠鏡はハッブルよりも遠い、月の向う側の位置から地球の影に隠れて太陽光の影響を受けることなく宇宙観測のできる赤外線観測用宇宙望遠鏡です。
この写真でウェッブ宇宙望遠鏡の大きさが分かります。

ウェッブ宇宙望遠鏡は地球から見て太陽の反対側、つまり地球より外側の軌道で太陽を周回しながら天体観測する望遠鏡です。ウェッブ宇宙望遠鏡から見ると太陽が地球に隠されるため、熱の影響を受けにくく、微少な信号を捉える必要のある天体観測に適しています。地球からの距離は100万マイル(約160万km)。月と地球の距離は38万km。
この常に地球の影に隠れる絶妙な位置をL2と呼び、ウエッブ望遠鏡は昨年12月25日に打ち上げられ、今年1月24日に最終軌道修正周囲を修正を行いL2の周回軌道「ハロー軌道」への投入を成功させました。

ハッブル望遠鏡で撮影した写真(左)と比べて、ウェッブ宇宙望遠鏡で撮影した写真(右)は天体が明るく写っています。また、ハッブル宇宙望遠鏡では写らなかった天体も数多く写り込んでいます。

南のリング星雲
ハッブル宇宙望遠鏡で撮影した写真(左)は背景が黒くつぶれていますがウェッブ宇宙望遠鏡(右)で撮影した写真は背景も天体が明るく写っています。

ハッブル宇宙望遠鏡が撮影した、初期の銀河を写した「ハッブル・ディープ・フィールド」と呼ばれる領域の画像。ビッグバンから4億から8億年後にある銀河が1万個近く写っています。

上と同じ場所をウェッブ宇宙望遠鏡で撮影した写真です。高解像度で見ると一つ一つが地球のある天の川銀河と同じ銀河である事が分かります。

話はだいぶ未来の話ですが下の左側の楕円は有名なアンドロメダ銀河で、右の縦の帯が我々の地球のある天の川銀河です。何か近いなと感じますが実はこれ、NASAがつくった地球から見た40億年後に起こる二つの銀河の衝突前の姿です。

強大な重力で引かれあう二つの銀河は一度は互いをすり抜けますが互いの重力に引き戻され最終的には銀河核融合起こします。もっともその5億年前には太陽が寿命を迎えて大膨張して水星と金星を飲みこんで地球は焼き尽くされているので人類はこの光景を見ることが出来ません。

今もアンドロメダ銀河は我々の天の川銀河めがけて時速25万マイル(時速約40万キロメートル)の速度で接近していいます。ウェッブ宇宙望遠鏡が見せる銀河団の姿と合わせて考えると、新型コロナ問題は別として、ウクライナでの戦争って何なんでしょう。世界でも日本でも問題を起こしがちな数々の宗教って何なんでしょう。

 

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